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zoom RSS The Beatles 『Love』

<<   作成日時 : 2006/11/22 20:50   >>

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シルク・ド・ソレイユ が Beatles の曲を使ったステージを行う(行っているだったかな)と聞いたときは、Beatles の既存の曲を使うだけだと思っていたので、まさかこんなものがリリースされることになるとは思いもしませんでした。

The Beatles 『Love』
 1) ザ・ビートルズ 『LOVE (DVDオーディオ付)』 \4,200 @TOWER RECORDS


僕が買ったのはDVD付きの輸入国内盤で、ヨーロッパ共通盤(だと思います)に日本語の歌詞・解説をつけたもの。

歌詞はオリジナルのものが掲載されているので収録されているリミックス・ヴァージョンとは若干違います。

解説には George Martin、Giles Martin 親子のコメントの日本語訳、ビートルズ・クラブによる曲ごとの解説などが載っています。

ただ、曲ごとの解説は音源が全て公開される前に書いているようで、未公開だった楽曲の解説はオリジナルの収録アルバム云々の簡単なものになってしまっているのが残念。

個人的には値段差を考えると歌詞・解説の付いていない輸入盤のDVD付きでも良かったかなぁ。

The Beatles 『Love』


 ジャケットや外箱はオレンジ系の色でまとめられています(薄ピンクのものは国内の歌詞カード)。
 僕はこのジャケットは Beatles らしくないなぁというのが感想なのだけど。どちらかというとシルク・ド・ソレイユよりのアートワークなんじゃないかと思います。
『Anthology』シリーズにしろ『1』にしろ気づけば慣れてしまったので、いつのまにか慣れてくるかもしれませんが。


 ブックレットにはこんな→感じで Beatles の写真が使われています。
The Beatles 『Love』


では問題の?音の方の話に。

一応、プロデュースは George Martin と実子である Giles の共同プロデュースということになっているみたいだけども、インタビューを読むとほとんどの作業は Giles が行ったようです。

George はお目付け役といった感じかな。

Giles 自身もインタビューで Beatles の音源を加工することは、
「聖杯に触れるような行為」
「モナリザに口髭を加えるようなこと」
と語っていますが、Beatles のファンにとっても複雑な気持ちになるところです。

既に「Yellow Submarine Songtrack」「Let It Be Naked」「Anthology」の一部では、音源が加工されていますが主に同一の曲の中でのブラッシュアップに近いような作業で、今回のように大胆に Beatles の作品が変わることは初めてのこと。
(もちろん「Yellow Submarine Songtrack」や「Let It Be Naked」がいいと言っている訳ではないですが)

僕は'77年生まれなので Beatles を聴きはじめた時には既に CD が発売されていたし、高校の頃には『Anthology』やら『Live At The BBC』などが続々リリースされていた世代なので、往年のファンほど抵抗感はないと思いますが、やはり内容が良かろうが悪かろうが「Beatlesの最新作」と言う宣伝文句はやめてほしいかな。

これが「シルク・ド・ソレイユ」の『Love』のサウンドトラックという売り方だったら、実はそれほど抵抗がないのかもしれないけど。


ということで話がだいぶそれましたが、そうそう音の話です。

元ネタの詳細な解説はレココレ紙上でも森山直明氏の分析を待つとして(笑)、簡単な感想を。

アルバムは基本的にはシームレスでつながっていて、実際にステージで使われているものとは別物らしいですがステージを意識したものになっています。

事前情報では大胆なリミックス、マッシュアップが行われると聴いていたのですが、実際に聴いたところ大胆に曲をマッシュアップしているのは「Drive My Car」のメドレー、「Within You Without You / Tomorrow Never Knows」、「Octopus's Garden」のイントロぐらいなもので、あとは単純に元となる曲に効果音としていくつかの曲のパーツをかぶせたものが多かったです。

それも曲の頭や、最後に付け加えているのものが多くほんとにミックスする必要があるのかなと思ってしまうようなものもあります。
たとえば「Come Together」のあとの「Dear Prudence」とか。

ステージの場面展開のツールとしてそういった音が必要だったのかなとも思いますが。

他のリミックスのパターンとしては「Hey Jude」のように曲の構成を変えているものや、ステージの尺にあわせて短くなっているもの、「Eleanor Rigby」のようにイントロが長くなっているものなどがあります。

また「While My Guitar Gently Weeps」は『Anthology 3』に収録された弾き語りのデモに、George Martin により新たに録音されたストリングスがかぶるミックスになっています。
John Lennon の 『Anthology』ボックスに収録された「Grow Old With Me」と同じやり方ですね。
「Grow Old With Me」と同じくもろにスタンダード風味のストリングスなので好みは分かれると思います。
ちなみに、このアルバムで新規に録音されたのはこの曲のストリングスだけということです。

「Strawberry Fields Forever」ではオノ・ヨーコが新たに提供したデモが使われていて、1曲のなかでどんどん完成版(Take7,25)に近づいていくような手法がとられています。
個人的にはこのヴァージョンはちょっと期待はずれだったかな。
正直、完成ヴァージョンのすごさを再認識しただけで終わりました。期待が高かっただけにちょっと残念。

作者の John Lennon は晩年にリリース・ヴァージョンに不満を漏らしていますが、いまより機材に恵まれていない時代に Lennon の難解な要求を聴きあのテイクをつくりあげた George Martin の仕事はほんとうに素晴らしいものだったんだなと思います。
(おそらくソロになってからの音楽性を考えると Lennon は「Strawberry Fields Forever」からサイケデリックな香りを拭い取りたかったのではと思いますが)


リミックスの出来、もしくはリミックスをすること自体に対しては一言ある人が多いと思われますが、今回のアルバムを聴いてみて再認識したのはやはり Beatles の曲はもちろん、演奏者としての魅力です。
特に McCartney のベーシストとしてのフレーズの選び方、録音の良さは同時代の British Beat のバンドと比べると一段上をいっているように感じます。

また、音質の向上により「Revolution」のドライブ感、「Strawberry Fields Forever」での Ringo のドラム、「Something」「Get Back」などのヴォーカルの質感は格段にアップしています。

『Yellow Submarine Songtrack』の「Nowhere Man」「All You Need Is Love」のようにコーラスを強調するあまりに Beat 感をそぐようなミックスはないですし、Beatles の魅力は十分に感じられる出来だといえます。

ここら辺は George Martin が控えていたところが大きかったのかな。


簡単にと言っていたのに長くなってしまいしたが、最後にまとめると賛否両論ある『Love』ですが僕はけっこう楽しめました。

こういったものは今では素人にも似たようなことができてしまう訳で、難しいところではありますが Beatles への愛は感じられる作品にはなっているし良かったのではないかと。
オリジナル・アルバムが廃盤になっているわけではないしね。

個人的には「Get Back」「Something / Blue Jay Way (Transition)」「Within You Without You / Tomorrow Never Knows」「All You Need Is Love」あたりは気に入ってます。


こうなってくると、というかこうなる前からファンは期待しているのが Beatles の英国オリジナルアルバムのリマスター化ですね。

『Capitol Album』で米国盤が既にリマスターされているわけだし、英国オリジナルのリマスター盤を出さない理由はないと思うのですが。

初期作品では難しいかもしれませんが 5.1ch 化なんてこともあるかもしれませんね。

まぁ、でもなにはともあれオリジナルアルバムのモノ・ステレオ双方を含むリマスター盤を
はやくリリースしてもらいたいなぁ。

配信は後回しでいいから(笑)。


Track List:
1. Because
2. Get Back
3. Glass Onion
4. Eleanor Rigby / Julia (Transition)
5. I Am The Walrus
6. I Want To Hold Your Hand
7. Drive My Car / The Word / What You're Doing
8. Gnik Nus
9. Something / Blue Jay Way (Transition)
10. Being For The Benefit of Mr. Kite! / I Want You (She's So Heavy) / Helter Skelter
11. Help!
12. Blackbird / Yesterday
13. Strawberry Fields Forever
14. Within You Without You / Tomorrow Never Knows
15. Lucy in the Sky With Diamonds
16. Octopus's Garden
17. Lady Madonna
18. Here Comes The Sun / The Inner Light (Transition)
19. Come Together / Dear Prudence / Cry Baby Cry (Transition)
20. Revolution
21. Back In The U.S.S.R.
22. While My Guitar Gently Weeps
23. A Day In The Life
24. Hey Jude
25. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)
26. All You Need Is Love



The Beatles Discography
ビートルズ ディスコグラフィー
 
(ジャケット、またはタイトルをクリックするとAmazon.co.jpの商品ページへジャンプします)

 ・Love (国内盤)

  『LOVE (DVDオーディオ付)』 Open Amazon.co.jpLOVE (DVDオーディオ付)』 (2006年)
  (輸入盤国内仕様)

  『LOVE (通常盤)』 Open Amazon.co.jpLOVE (通常盤)』 (2006年)


 ・Love (輸入盤)

  『Love [Special Edition]』 Open Amazon.co.jpLove [Special Edition]』 (2006年)

  『Love』 Open Amazon.co.jpLove』 (2006年)


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タイトル (本文) ブログ名/日時
速報 『LOVE』
いよいよ明日発売ということでタワレコに寄ったときに覗いてみたがまだ店頭には並べられていない。ああ、そうか、そのへんはAppleが厳重に管理していたのだった…と、もう10年以上も前になる『ライヴ・アット・ザ・BBC』のときの騒ぎを懐かしく思い出してしまった。もっともこういう企画モノにあまり興味のないぼくとしては、限定盤でもないかぎり、急いで買って聴きたいとも思わない。まあもちろん、そのうちには買うのだろうけど…。    ところで東芝EMIのフライヤーには『LOVE』についてはこんなふうに書いてある... ...続きを見る
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iTunes Store を何気なく眺めていたところトップページに The Beatles の『Love』が配信開始と表示されていたので、「あっ、オリジナルアルバム以外も配信開始されるんだなぁ」ぐらいに思っていたのですが、よくよく見たらボーナストラック2曲という表記が!! ...続きを見る
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2011/02/09 04:17

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
シルク・ド・ソレイユ…そういう繋がりがあるアルバムでしたか。
私は、音楽が好きという割りに、ビートルズは、どちらかと言うと避けて来たので(嫌いじゃないし、素晴らしいと思ってるのですが)、買いませんが…今日、TSUTAYAのスピーカーで殆ど聴いて来ちゃいました(苦笑)
感想は『う〜ん、どうかな?』でした。個人的には、クリーンなサウンドはビートルズには似合わないのでは?と。

しかし、シルク・ド・ソレイユは、色々と名曲を使って来ますね。確か、Jeff Beckの"Morning Dew"を聴いた時、感動しましたぁ。
 
Cacao
2006/11/23 00:00
フクさんは77年生まれでしたか…。
ぼくが社会人になった年です^^;

にもかかわらず、BEATLESへの愛情に溢れた入魂の記事で、すごく楽しめました。

フクさんの記事を読みながら改めて聴きなおしてみたいと思います。
遼(Parlophone)
URL
2006/11/23 01:50
フクライフさんと私同じ年
かも。78年生まれなんですが
早生まれなんですよ〜

そうそう高校生の頃から
一生懸命BEATLESのCDを
買い集め始めましたよ。
Live At The BBCも買ったな。
アンソロジーは1と2は
持ってますが3は何故か買って
ないんです^^;

正直このCDの宣伝広告を
観たときはどうなのかな〜
って思ったんですがフクさんの
記事を読んだら聴いてみたく
なりましたよ〜
それくらい良い文章って事
ですよ^^
ミニドラ
2006/11/23 14:59
Cacaoさん、こんばんは。

>感想は『う〜ん、どうかな?』でした。個人的には、クリーンなサウンドはビートルズには似合わないのでは?と。

あー、そうでしたか〜。残念です(^^
でも曲単位で言えば「Something」なんかはクリーンさが良いほうにでてるかなぁと思いますよ。
逆に「I Want To Hold Your Hand」なんかはちょっとオリジナルよりロックさが減ったような気はします。

>シルク・ド・ソレイユは、色々と名曲を使って来ますね。
Jeff Beckまで使ってるんですか?
実はシルク・ド・ソレイユはテレビCMぐらいでしか見たことなくて全然知らないんですよ〜。
この「LOVE」で日本公演をやるのなら観にいこうかと思ってるんですけども。
フクライフ
URL
2006/11/23 21:29
遼さん、こんばんは。

>フクさんは77年生まれでしたか…。
>ぼくが社会人になった年です^^;

あっ、僕が生まれた時にすでに遼さんは社会人だったわけですねー(^^

>にもかかわらず、BEATLESへの愛情に溢れた入魂の記事

お褒めいただき、ありがとうございますっ!気づいたら長くなっちゃいました(^^

>フクさんの記事を読みながら改めて聴きなおしてみたいと思います。

実は僕はまだ4回ほどしか聴いてないです。しかもそのうち2回は通勤中にiPodで聴いたのでちゃんと聴いた内には入らないかなぁ。
これからもっと気に入るか、すぐに飽きちゃうか分からないですけどももうちょっと聴いてみようと思ってます。

ではでは。
フクライフ
URL
2006/11/23 21:51
ミニドラさん、こんばんは。

>フクライフさんと私同じ年かも。
そうです!同じ学年ですっ!
なんだか嬉しいですねー(^^

>高校生の頃から一生懸命BEATLESのCDを買い集め始めましたよ。
僕もまったく同じです!昼飯をパン一個にしてCD代にまわしたりしてましたよ(笑)

>記事を読んだら聴いてみたくなりましたよ〜
>それくらい良い文章って事ですよ^^

ありがとうございますっ!
音は良くなっているので、一度試聴してみるといいかもしれませんねー。

ではでは。
フクライフ
URL
2006/11/23 22:02

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