シルク・ド・ソレイユ が Beatles の曲を使ったステージを行う(行っているだったかな)と聞いたときは、Beatles の既存の曲を使うだけだと思っていたので、まさかこんなものがリリースされることになるとは思いもしませんでした。
僕が買ったのはDVD付きの輸入国内盤で、ヨーロッパ共通盤(だと思います)に日本語の歌詞・解説をつけたもの。 歌詞はオリジナルのものが掲載されているので収録されているリミックス・ヴァージョンとは若干違います。 解説には George Martin、Giles Martin 親子のコメントの日本語訳、ビートルズ・クラブによる曲ごとの解説などが載っています。 ただ、曲ごとの解説は音源が全て公開される前に書いているようで、未公開だった楽曲の解説はオリジナルの収録アルバム云々の簡単なものになってしまっているのが残念。 個人的には値段差を考えると歌詞・解説の付いていない輸入盤のDVD付きでも良かったかなぁ。 ジャケットや外箱はオレンジ系の色でまとめられています(薄ピンクのものは国内の歌詞カード)。 僕はこのジャケットは Beatles らしくないなぁというのが感想なのだけど。どちらかというとシルク・ド・ソレイユよりのアートワークなんじゃないかと思います。 『Anthology』シリーズにしろ『1』にしろ気づけば慣れてしまったので、いつのまにか慣れてくるかもしれませんが。
では問題の?音の方の話に。 一応、プロデュースは George Martin と実子である Giles の共同プロデュースということになっているみたいだけども、インタビューを読むとほとんどの作業は Giles が行ったようです。 George はお目付け役といった感じかな。 Giles 自身もインタビューで Beatles の音源を加工することは、 「聖杯に触れるような行為」 「モナリザに口髭を加えるようなこと」 と語っていますが、Beatles のファンにとっても複雑な気持ちになるところです。 既に「Yellow Submarine Songtrack」「Let It Be Naked」「Anthology」の一部では、音源が加工されていますが主に同一の曲の中でのブラッシュアップに近いような作業で、今回のように大胆に Beatles の作品が変わることは初めてのこと。 (もちろん「Yellow Submarine Songtrack」や「Let It Be Naked」がいいと言っている訳ではないですが) 僕は'77年生まれなので Beatles を聴きはじめた時には既に CD が発売されていたし、高校の頃には『Anthology』やら『Live At The BBC』などが続々リリースされていた世代なので、往年のファンほど抵抗感はないと思いますが、やはり内容が良かろうが悪かろうが「Beatlesの最新作」と言う宣伝文句はやめてほしいかな。 これが「シルク・ド・ソレイユ」の『Love』のサウンドトラックという売り方だったら、実はそれほど抵抗がないのかもしれないけど。 ということで話がだいぶそれましたが、そうそう音の話です。 元ネタの詳細な解説はレココレ紙上でも森山直明氏の分析を待つとして(笑)、簡単な感想を。 アルバムは基本的にはシームレスでつながっていて、実際にステージで使われているものとは別物らしいですがステージを意識したものになっています。 事前情報では大胆なリミックス、マッシュアップが行われると聴いていたのですが、実際に聴いたところ大胆に曲をマッシュアップしているのは「Drive My Car」のメドレー、「Within You Without You / Tomorrow Never Knows」、「Octopus's Garden」のイントロぐらいなもので、あとは単純に元となる曲に効果音としていくつかの曲のパーツをかぶせたものが多かったです。 それも曲の頭や、最後に付け加えているのものが多くほんとにミックスする必要があるのかなと思ってしまうようなものもあります。 たとえば「Come Together」のあとの「Dear Prudence」とか。 ステージの場面展開のツールとしてそういった音が必要だったのかなとも思いますが。 他のリミックスのパターンとしては「Hey Jude」のように曲の構成を変えているものや、ステージの尺にあわせて短くなっているもの、「Eleanor Rigby」のようにイントロが長くなっているものなどがあります。 また「While My Guitar Gently Weeps」は『Anthology 3』に収録された弾き語りのデモに、George Martin により新たに録音されたストリングスがかぶるミックスになっています。 John Lennon の 『Anthology』ボックスに収録された「Grow Old With Me」と同じやり方ですね。 「Grow Old With Me」と同じくもろにスタンダード風味のストリングスなので好みは分かれると思います。 ちなみに、このアルバムで新規に録音されたのはこの曲のストリングスだけということです。 「Strawberry Fields Forever」ではオノ・ヨーコが新たに提供したデモが使われていて、1曲のなかでどんどん完成版(Take7,25)に近づいていくような手法がとられています。 個人的にはこのヴァージョンはちょっと期待はずれだったかな。 正直、完成ヴァージョンのすごさを再認識しただけで終わりました。期待が高かっただけにちょっと残念。 作者の John Lennon は晩年にリリース・ヴァージョンに不満を漏らしていますが、いまより機材に恵まれていない時代に Lennon の難解な要求を聴きあのテイクをつくりあげた George Martin の仕事はほんとうに素晴らしいものだったんだなと思います。 (おそらくソロになってからの音楽性を考えると Lennon は「Strawberry Fields Forever」からサイケデリックな香りを拭い取りたかったのではと思いますが) リミックスの出来、もしくはリミックスをすること自体に対しては一言ある人が多いと思われますが、今回のアルバムを聴いてみて再認識したのはやはり Beatles の曲はもちろん、演奏者としての魅力です。 特に McCartney のベーシストとしてのフレーズの選び方、録音の良さは同時代の British Beat のバンドと比べると一段上をいっているように感じます。 また、音質の向上により「Revolution」のドライブ感、「Strawberry Fields Forever」での Ringo のドラム、「Something」「Get Back」などのヴォーカルの質感は格段にアップしています。 『Yellow Submarine Songtrack』の「Nowhere Man」「All You Need Is Love」のようにコーラスを強調するあまりに Beat 感をそぐようなミックスはないですし、Beatles の魅力は十分に感じられる出来だといえます。 ここら辺は George Martin が控えていたところが大きかったのかな。 簡単にと言っていたのに長くなってしまいしたが、最後にまとめると賛否両論ある『Love』ですが僕はけっこう楽しめました。 こういったものは今では素人にも似たようなことができてしまう訳で、難しいところではありますが Beatles への愛は感じられる作品にはなっているし良かったのではないかと。 オリジナル・アルバムが廃盤になっているわけではないしね。 個人的には「Get Back」「Something / Blue Jay Way (Transition)」「Within You Without You / Tomorrow Never Knows」「All You Need Is Love」あたりは気に入ってます。 こうなってくると、というかこうなる前からファンは期待しているのが Beatles の英国オリジナルアルバムのリマスター化ですね。 『Capitol Album』で米国盤が既にリマスターされているわけだし、英国オリジナルのリマスター盤を出さない理由はないと思うのですが。 初期作品では難しいかもしれませんが 5.1ch 化なんてこともあるかもしれませんね。 まぁ、でもなにはともあれオリジナルアルバムのモノ・ステレオ双方を含むリマスター盤を はやくリリースしてもらいたいなぁ。 配信は後回しでいいから(笑)。 Track List: 1. Because 2. Get Back 3. Glass Onion 4. Eleanor Rigby / Julia (Transition) 5. I Am The Walrus 6. I Want To Hold Your Hand 7. Drive My Car / The Word / What You're Doing 8. Gnik Nus 9. Something / Blue Jay Way (Transition) 10. Being For The Benefit of Mr. Kite! / I Want You (She's So Heavy) / Helter Skelter 11. Help! 12. Blackbird / Yesterday 13. Strawberry Fields Forever 14. Within You Without You / Tomorrow Never Knows 15. Lucy in the Sky With Diamonds 16. Octopus's Garden 17. Lady Madonna 18. Here Comes The Sun / The Inner Light (Transition) 19. Come Together / Dear Prudence / Cry Baby Cry (Transition) 20. Revolution 21. Back In The U.S.S.R. 22. While My Guitar Gently Weeps 23. A Day In The Life 24. Hey Jude 25. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise) 26. All You Need Is Love
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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速報 『LOVE』
いよいよ明日発売ということでタワレコに寄ったときに覗いてみたがまだ店頭には並べられていない。ああ、そうか、そのへんはAppleが厳重に管理していたのだった…と、もう10年以上も前になる『ライヴ・アット・ザ・BBC』のときの騒ぎを懐かしく思い出してしまった。もっともこういう企画モノにあまり興味のないぼくとしては、限定盤でもないかぎり、急いで買って聴きたいとも思わない。まあもちろん、そのうちには買うのだろうけど…。 ところで東芝EMIのフライヤーには『LOVE』についてはこんなふうに書いてある... ...続きを見る |
DAYS OF MUSIC & MOVI... 2006/11/23 02:16 |
LOVE (DVDオーディオ付) ザ・ビートルズ
LOVE (DVDオーディオ付) ザ・ビートルズ ...続きを見る |
湘南のJOHN LENNON Thos... 2006/11/26 03:29 |
ビートルズ 14
NO.00601 ...続きを見る |
まい・ふぇいばりっと・あるばむ 2007/09/22 11:20 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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シルク・ド・ソレイユ…そういう繋がりがあるアルバムでしたか。 |
Cacao 2006/11/23 00:00 |
フクさんは77年生まれでしたか…。 |
遼(Parlophone) URL 2006/11/23 01:50 |
フクライフさんと私同じ年 |
ミニドラ 2006/11/23 14:59 |
Cacaoさん、こんばんは。 |
フクライフ URL 2006/11/23 21:29 |
遼さん、こんばんは。 |
フクライフ URL 2006/11/23 21:51 |
ミニドラさん、こんばんは。 |
フクライフ URL 2006/11/23 22:02 |
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